以下の栽培方法は昔からムジナモの栽培方法として紹介されてきた方法です。最近では多少疑問を差し挟まれている箇所もあるのですが、やはり栽培方法としては基本となる物です。

栽培容器
まず、栽培容器は水が溜められるなるべく大きなものを用意しましょう。睡蓮鉢やひょうたん池。底穴の無いプラスチックの鉢カバーや衣装ケースなども利用できます。
これに土を5cm(できれば10cm)以上いれます。使用する土は荒木田土、赤玉土などを使います。
ここへ抽水生の水草(アシ、マコモ、ガマなど)を植えつけます。
そして水深が10cm以上になるように水を入れます。水を入れたばかりのときは濁っていますが、1日もすれば透き通ってきます。
ここに稲藁を適当な長さに切って沈めます。1週間もすれば水が多少茶色になり、ミジンコが沸き、弱酸性のムジナモの好む環境が出来上がります。稲藁は古くなったら新しいものと取り替えます。
庭があれば、栽培容器を半分ほど土の中に埋めると、水温の急激な変動が無く、水質も安定しやすいようです。

日頃の管理
環境が整ったらムジナモを水面に浮かべてください。できれば1日1回(最低でも1週間に1回)、水をあふれさせるようにして足し水をします。
アオミドロはムジナモの大敵なので、見つけ次第取り除いてください。あまりアオミドロが繁殖するようなときは、水がアルカリ性に傾いていることも考えられます。水を交換して稲藁を再度投入するなどして、弱酸性の水質に戻して下さい。
夏場、環境さえよければムジナモは脇芽を作ってどんどん繁殖します。ムジナモは高水温にも割合強く、水温が30度を超えるとつぼみをつけることもあります。
秋になり、水温が低くなるとムジナモは成長を止め、先端に越冬芽を作り水底に沈みます。冬でも水を枯らさないように足し水をしてください。水面が凍る位寒くても越冬芽が枯死することはありません。
春になり水温が上昇してくると、ムジナモの越冬芽は再び水面に浮かんで成長を始めます。

栽培方法