邑楽町誌基礎資料 第五号
館林市・邑楽町における
        ムジナモ発見とその推移

                −邑楽町の特記すべき植物−
邑楽町誌編纂室
館林市・邑楽町におけるムジナモ発見とその推移

まえがき
 四季折々に移り変わる自然の中で、原野がつぎつぎと切り開かれ、耕地に、住宅地に、そして工場用地にと開発の速度は早く、自然界は大きくゆれ動いてきました。
 本町においても、山野あり、池沼あり、自然条件にめぐまれ、数多くの植物が生育しています。
 特に、永明寺のキンモクセイは、国指定天然記念物(昭和十二年六月十五日指定)でありますが、惜しくも昭和四一年の台風で倒れ、樹勢は衰えていますが、樹齢七百余年の老樹と推定されます。
 又、多々良沼のムジナモも国指定天然記念物(大正九年七月一七日指定)であり、当時は多産していたようですが、次第に消失し、現在では農薬や工場排水等によって、絶滅の状態であります。
 このたび、邑楽町誌編さんの基礎資料として、多々良沼、中野沼に多産していた、ムジナモの推移を調査収録し更には、本町の珍重な植物の調査報告を刊行することになりました。
 この資料が向後における町誌編さんの資として利用され、かつ関係各位に活用されると同時に、今後の自然保護について、幾多の貴重な示唆を与えるものと存じます。
 ここにこの調査を遂行するにあたり、お忙しい中で、ご心労をたまわった島野好次先生に心から感謝を申し上げます。
    昭和五十一年三月    
邑   楽   町   長  小島常男
邑楽町誌刊行委員会会長 

目次
一.館林市・邑楽郡におけるムジナモ発見とその推移

 1 ムジナモの形態
 2 館林市・邑楽郡におけるムジナモ発見のいきさつ
 3 邑楽町にあったムジナモの推移
 4 その後の多々良沼のムジナモ
 5 館林市・邑楽郡におけるムジナモの産地
 6 館林市・邑楽郡におけるムジナモ発見当時の様子と消失の原因
 7 天然記念物
 8 むすび



二.邑楽町の特記すべき植物

 1 タカノホシクサ
 2 ガシャモク(別名チャッカラモク)
 3 タタラカンガレイ

HOME